当山の徒弟・須藤碧宇(すどうへきう/そら、十歳)が昨年七月に本山妙心寺にて、得度式(とくどしき)を挙行いたしました。
得度式とは、戒律を授かり仏道を歩んでいくことを誓う、まさに正式な仏弟子となる儀式です。
前日には剃髪し、周羅髪(しゅらほつ)という最後まで残した一結の髪の毛を、南禅寺派・中村文峰管長猊下に落としていただき、式に臨みました。
得度式は、妙心寺派・嶺興嶽管長猊下ご戒師のもと、本山宗務総長ほか重役和尚にお立ち会いいただき、妙心寺微妙殿にて古式に則り厳修されました。管長様から「翠峰」(すいほう) という安名(僧侶としての名前)を授かり、式を無事に終えることが出来ました。これで「碧宇(へきう)」「翠峰」という二つの名前を持つことになります。本人なりに気持ちをもって真剣に式に臨んだと思います。
得度式後には、一泊二日の本山学徒研修会にも参加して、看経・坐禅・勉強して来ました。
十二月には、正式に妙心寺派の僧籍である沙弥職(しゃみしょく・僧侶としての階級で一番始めの位)を稟承する辞令をいただきました。
法事・棚経などの法要には、保育園に入る前から出させていただいておりましたが、現在は勉強・スポーツに忙しくしています。時折、「碧宇君も一緒に法事のお参りを」「今年の棚経にはきてくれますか」と、お誘いいただくことがありますが、なかなかご希望にそえず申し訳ございません。
私(現住職)は、五才の時に得度式を受けました。アルバムで昔の写真を見ていますが、残念ながら記憶には残っておりません。碧宇沙弥は、ご縁の深いお二人の管長さまに戒律と法衣を授かり、多くの方に見守られながら受けることができた式を忘れないでしょう。
檀信徒の皆様には、当山の徒弟として今後も温かく育ててやっていただければ有り難く存じます。宜しくお願い致します。